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NPB以外の選択肢 彩流社 宮寺匡広著

 大学野球部の1年先輩、且つゼミの先輩でもあった方が最近本を出版されたとの事で読んでみました。

 

NPB以外の選択肢: 逆境に生きる野球人たち (フィギュール彩)

NPB以外の選択肢: 逆境に生きる野球人たち (フィギュール彩)

 

 

 学生野球を終えると、ほとんどの選手は野球から離れ、普通の社会人になります。プロ野球や社会人で野球が続けられる人はほんの僅かで、続けたくてもやる場所が無いというのが現状だと思います。

 

 宮寺さんは一度就職されたのですが、野球を続けたいという思いが強くアメリカの独立リーグに挑戦されています。アメリカの独立リーグメジャーリーグとは完全に別の組織で、独立採算で運営されています。

 

 

 実は先学期のMBAの授業の中でゴールデンベースボールリーグというカリフォルニアの独立リーグ設立のケースを扱いました。経営的な視点で考えると、メジャーリーグのチーム経営は規制が多く(AAAのチームを立ち上げる為には球場を所有しないといけない、他チームが本拠地を構える近くには新しいチームを設立する事ができない等)、独立リーグに魅力を感じて新しいリーグを立ち上げる人が多いようです。一方で採算を取ることは当然難しいので、すぐに閉鎖になっているリーグも多々あるようですね。話がずれるので、リーグ運営の話はこの辺で。

 

 

 私は実際にプレーした事が無いので詳しく分かりませんが、独立リーグは正に実力主義といった所で、結果が出なければ即解雇もありうる厳しい世界です。また、給与面もメジャーリーグに比べると劣るようで、過酷な環境です。それでも野球を続ける為に、過酷な環境に飛び込んでいく日本人選手が増えているようですね。 

 

 この本の中では、宮寺さんのように野球選手としての場を求めてアメリカに渡った人達のインタビューがまとめられています。給与や雇用条件を考えると、軽い気持ちでチャレンジできるような世界ではありません。それでも好きな野球を続ける為にそういう環境に飛び込むことができ、自分が好きなことに正直に生きている彼らの話を読んでいると、その情熱と行動力を尊敬しますね。普通そこまで出来ないですよ。

 

 宮寺さんは卒論のテーマが野球でしたし、大学時代も人一倍練習熱心だったと記憶しています。室内練習場でいつもバッティング練習してましたし、初動負荷のジムにもずっと通っていました。決して感情を表に出したり、口数が多い方では無かったですが、野球に打ち込む熱意はすごいものがありました。そんな彼だからこそ、安定した職を犠牲にしてまでもアメリカに渡れたんだろうと思います。普通ならさっさと野球を諦めてしまうはずです。で、そう決断した自分を、あらゆる理由をつけて正当化してしまうと思います。すごいの一言に尽きます。

 

 また、インタビューを受けた選手の一人は大学の2年後輩です。学生時代はそんなに関りがありませんでしたが、大学時代からここまで考えて野球してたのかと驚きました。

 

 

 あと、この本を読んでいて「分かるなー」と思ったのは、日本の野球界のやり辛さですね(まあ、日本以外で野球した事が無いので比較は出来ないですが)。やたらと上下関係と忍耐を重視して、野球が上手くなくても人間ができれば良いみたいな雰囲気とか、あまり好きじゃないんです。発言すら気軽にできないですしね。圧倒的に指導者の側が強いですし、部の方針に異論を唱える部員は生意気だと思われがちだと思いますし。また、別に責任を取ってくれるわけでもないのに、外部の人たちが評論家宜しく好き勝手なことを言って、勝てなければ色々と口を出してきますし。

 自分が野球してた頃はボケっとして言われたことに疑問も持たずに「はいはい」言ってやってましたけど、大学入ってからですかね、だんだんと疑問を感じるようになったのは。高校野球は未だに丸刈りにする学校が多いですが、批判を覚悟で言うと、あんなの時代錯誤としか思えないですよね。野球に集中できるとか、伝統だとか理由つけて強制的にさらせてますけど、ボーズにしたら野球上手くなるのか?球速くなるか?打球が飛ぶようにでもなるか?そんなわけ無いだろと。繰り返し言いますが、学生野球では圧倒的に指導者の側が強いんですよね。ボーズが嫌なら野球辞めるか軟式にするか・・・そんな意味無い事いつまで続けるんだろうと。それでも選手たちはその環境に耐えてやるしかないわけですから、彼らには頑張ってもらいたいなと思います。

 今の日本の野球環境がすぐに変わるとは思わないですが、アメリカに行く人が増えて、それを日本の野球界に還元する人も増えると日本の野球界も変わって面白いのかなと感じました。

 

 

 アメリカにいる間に独立リーグを観たいと思いました。そして、時間があれば宮寺さんに会って話を聞きたいですね。とても面白い本でした。