田舎の銀行員日記

MBA日記→ランニングとお酒の日記です。役に立ちそうなことは書きません。

読書感想 後田亨著 『生命保険の罠』 講談社

新年らしい生活をすることもなく、パソコンにかじりついて調べ物をしています。

 

Fintech関連の企業を何百社と調べているのですが、一言Fintechと言っても幅が広くて全体を理解するのは難しいです。

 

 面白いコンセプトの企業もたくさんありますね。

 

生命保険の罠 保険の営業が自社の保険に入らない、これだけの理由 (講談社+α文庫)

 

 

大手保険会社で働いていた著者が、その内情をやや暴露気味に語った本です。

 

どういった保険に加入すべきか、保険会社で働くいわゆる「プロ」達が入っている保険も紹介されていて参考になります。

 

 

日本人は保険が大好きだと言われます。世界を見渡しても、日本ほど生命保険の加入率が高い国はありません。

 

また、人生における支出の中で、保険に費やす金額は住宅関連費用に次いで2番目に大きいと言われることもあります(本当は車関連費用、子供の教育・養育費用の方が保険よりも大きな金額になると思いますが、生活環境や家族構成によってかなり異なります)。

 

平成27年度「生命保険に関する全国実態調査

http://www.jili.or.jp/press/2015/pdf/h27_zenkoku.pdf

 

上記のリンク、P13には世帯主の生命保険加入率が、P22には世帯ごとの年齢別保険料の平均額が載っています。

 

実に世帯主の85%以上が生命保険に加入し、年間数十万円の保険料を払っていることが分かります。

 

保険料は年々低下傾向にあるとはいえ、それでもざっくり計算して生涯に1千万円以上を払い込むことになります。

 

これだけ大きな出費でありながら、保険についてしっかり理解している人は少ないのではないでしょうか?

 

 

節約して貯蓄しようと考える人は多いです。でも、食費を削ったり電気代を削ったりしてもその効果はたかが知れています。

 

毎日100円削っても1年間で36,500円の節約にしかなりません。要した労力の割に、得られるものは少ないです。

 

元々の出費が大きいほど節約の効果も大きいですから、節約したいと思うなら、金額が大きい住宅関連費や保険、車といった所から検討すべきです。それらの分野なら、百万円単位での節約が可能です。

 

別に節約しなくても良いという人も、 あえて数百万を余分に保険会社にあげる必要はありませんから、節約したい人もそうでない人も、やはり保険について知っておくべきです。

 

 

保険について理解するのが難しいのは、そもそも理解できないような複雑な仕組みにされているからです。本来はそれほど難しくないものを、あえて複雑にすることで比較が出来ないようにしていると感じます。

 

携帯電話の料金制度と似ていますね。

 

また、金融関連の本は大体難しい言葉で書かれていて読む気になりません。難しい言葉で分かりにくく説明する事にプライドを持っている人、読者の事を全く考えない人が多い印象です。

 

今回紹介した本は全くそんなことは無く、素人の私にも理解できるような簡単な言葉で説明されています。保険の基礎を知る為にはとても良い本でした。

 

定期保険と終身保険の違いや、返戻金の仕組みについて知っているだけでも保険選びの際にはとても役立つはずです。

 

保険とは貯蓄では対応できない万が一の出費に備えるもので、貯蓄性を求めてはいけない。

 

商品に特約が付くとどんどん複雑になって比較ができなくなる。シンプルな商品で、低価格にこだわる。

 

こういった事を知っているだけで、保険選びは全く違ったものになるはずです。

 

 

常々感じる事ですが、金融の知識が無い人は、知識がある人達にどんどん搾取されていきます。

 

金融業界で働いていない限り隅々まで知る必要は無いですが(金融業界で働いていても、十分な知識が無い人はいますが)、搾取されないだけの、最低限の知識は持っておきたいものです。

 

そして最低限の知識を得るのは、それほど難しい事ではありません。何事も、幹の部分を理解するには少しの時間をかけて勉強すれば十分です。

 

保険も同じです。搾取されない為にも、無駄なお金を使わない為にも、最低限のことは知っておきたいものだと感じました。